本場結城紬 制作 染色(絣)
2008年04月17日
絣しばりが終わったら、絣糸は再び紺屋(染色)に運ばれます。
絣糸の染め(本染め)を行うためです。
結城紬の多彩な細工絣には「たたき染め」という独特の染色方法が用いられます。
紺屋は、はた屋の注文に応じて調合した染料に、棒に先に吊した絣糸を浸し、それを空中から振り下ろして足下の石版にたたき付けます。
ちょっと写真が見にくいですね(^^;;;
絣糸は石版にたたき付けられます。
こんな感じで、何度も何度も、ぴったん、ぴったん・・・
たたく回数は、その絣をしばった人の強さによって調節します。
たたきが少ないと、しばった綿糸の際まで染料が染みず、逆にたたき過ぎると綿糸の中にまで染料が染みてしまいます。強さは人によってまちまちですが、平均すると200~300回くらいたたくそうです。
絣の模様をきれいに出すためには、紺屋さんの熟練した技術が必要とされるわけです。
逆にいうと、絣の作り手は常に同じ強さで絣をしばらないと、紺屋さんがこれだけ気を遣って染色しても、ある場所の絣は染料が染みてしまって、また一方の場所では染料がしばりの間に全然染みていない、なんて事にもなってしまうわけです。
絣のしばり手、染色のお互いの技術が相まって素晴らしい絣ができあがるわけですね。
2008年04月17日
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