本場結城紬 話題 「本場結城紬」の織りの違い:結城紬マニアックス【本場結城紬のあれこれ】

本場結城紬 話題 「本場結城紬」の織りの違い

2007年10月25日

ひとことで「本場結城紬」と言っても、その種類は様々

前回は簡単な説明しかできなかったのでちょっと補足しましょう

今回は「本場結城紬」にはどんな種類があるのか紹介します


まずは「本場結城紬」の織りの違いについて織機の違いから説明します。


本場結城紬が重要無形文化財の指定を受けるためには「地機(じばた)」で織る必要があります

地機はいざり機とも呼ばれ、わが国で最も古い織機のひとつと言われます

この織機を使って、「平織」で織られたものが重要無形文化財に指定されます

また、地機ではなく「高機(たかはた)」で織られたものもあります

「本場結城紬」のひとつですが重要無形文化財の指定はありません

高機は地機から発展した織機で、最も一般的にひろく用いられた織機で、その型式はいろいろです

地機にくらべて織りの効率が良いため、購入する場合も手ごろ感があります

織機の違いとは別に、糸の違いでも区別されます


経糸にも緯糸にも無撚の紬糸を使う「平織」と区別して、緯糸に強燃糸を使う「織」があります

昭和30年代までは結城紬といえばこの縮織の事とされるくらい生産量は多かったのですが、「平織」が重要無形文化財の指定を受けるのを機に生産の主は「平織」にかわり、現在「結城縮」は非常に稀少な存在となりました

緯糸の撚りは1mで2000回転にも及びます。撚りを入れる場合も自動撚糸機は使わずに、「八丁撚糸機」を用いて水撚りという技法を使います

「結城縮」については、別テーマでさらに詳しく紹介しましょう。

2007年10月25日

カテゴリー:本場結城紬 豆知識