本場結城紬 制作 下糊付け
2007年09月24日
経糸は、織機にかけるために、ある程度の強度が求められます
結城紬の手つむぎ糸は、他産地の正絹糸と違って全く撚りが入っていません
そのため、とても弱くて切れやすく、また非常に毛羽立つために、このままでは織ることができません
そこで、染色が済んだ糸に薄糊を染み込ませて糸を補強するわけです
この糊付け作業を下糊付けといいます
糊は小麦粉で作ります
強力粉、中力粉等、種類は様々ですが、どんな粉を使うかは機屋さんによってまちまちで、それぞれの機屋さんが独自のノウハウを持っています
糊の濃度は糸の重さ、湿度、糸の色目、脱水の方法等、様々な要因で調節しなくてはなりません
この糊付けの加減はとても難しく、何十年も機屋をやっている熟練の職人でさえ、「糊付けは一生習いだから」と言うほど大変神経を使う仕事です
結城紬は反物の状態では非常に強く糊が効いていて、仕立ての前には産地の専門の業者(整理屋と言います)に糊抜きを頼むのが一般的ですが、これは結城紬がこのような特赦な糊付けをしているためなんですね
では、次回、実際に糊付けとしている作業を見てみましょう
2007年09月24日
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