本場結城紬 話題 重要無形文化財指定の理由と要件:結城紬マニアックス【本場結城紬のあれこれ】

本場結城紬 話題 重要無形文化財指定の理由と要件

2007年09月13日

本場結城紬が重要無形文化財に指定された理由と要件は次のようにされています

以下、抜粋です

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指定理由

結城紬は、常陸紬ともいわれ、古くより茨城県結城市、栃木県絹村を中心として製織され、慶長のころから結城紬と称され、江戸時代初期には、相当多量の生産を見たもののようである。
結城紬は同地方において製織されているが、稀に見る古様を伝えるもので、織糸は真綿からひき出した紬糸、絣括りは手括り、織機は最も原始的ないざり機が用いられている。
近時染色は天然藍による染色を廃し、化学染料が用いられており、又大正の初期頃より強撚糸を緯に用いた「お召」風な製織が行われ、柄も多色な絵柄のものがおこなわれるようになったが、 ここに取り上げようとするのは、これ以前の結城紬の本来の姿である。「平」の縞、格子、絣、杢等を主としたもので、これは近来、柄ものの進出に押されて、次第に生産が下り坂になっているが、水を入れても洩らぬと、いわれる結城本来の姿と、独特な美しさの中に、渋い味わいのあるよさは、かえってこの「平」の中に認められ、わが国染色技術中、特に芸術的な価値が高く、かつ地方的な特色が顕著なものであると考えられる。

指定の要件

イ、 使用する糸はすべて真綿より手つむぎしたもののみとし、強撚糸を使用しないこと。
ロ、 模様をつける場合は、手くびりによること。
ハ、 いざり機で織ること。

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重要無形文化財指定の技術が使われている結城紬とは、本場結城紬の中でも絣がある場合は括りによるもので、かつ地機という織機で織った平織りの反物ということになります

高機で織ったものや、近年、生産量が減って希少な縮織、絣の技法に直接染色法を用いた薄地の結城紬については、本場結城紬であっても、重要無形文化財の指定はありません

まぁ、色々ごちゃごちゃと書いてあってわかりにくいんですが、指定された当時の技術を守って、人手による物作りをしていきなさいよ、っちゅうことですな

2007年09月13日

カテゴリー:本場結城紬 豆知識