本場結城紬 制作 糸つむぎ(2):結城紬マニアックス【本場結城紬のあれこれ】

本場結城紬 制作 糸つむぎ(2)

2007年09月04日

真綿袋から糸とつむいでいきます

ここからの作業が「本場結城紬」における重要無形文化財の技術指定3大要素の一つ、「糸つむぎ」の工程です

「糸つむぎ」、または「糸とり」と呼ばれるこの作業は、「つくし」と呼ばれる道具に、よく引き伸ばした真綿を掛けて、唾をつけながら糸をつむいでいきます

この道具が「つくし」です

真綿袋をよく引き伸ばして、このつくしに掛けます

糸をつむいでいるところです

熟練者がやるとリズミカルに「きゅっきゅっ」と音がします
一見すると糸を撚っているようにも見えるんですが、途中を捻っているだけで、糸には撚りは入っていません
唾の粘着力と糸を紡ぐ力加減で糸が作られていきます

この桶は「オボケ」といいます。

とった糸はこのオボケにためられていきます。


このオボケ1秤分(94g)を紡いだ糸を「1ボッチ」と呼びます。
1ボッチは約80g程度になります。
1反の紬を制作するためには7ボッチ必要で、これだけ紡ぐためには、熟練した技術者でも60日くらいの日数を要します。


熟練した技術者に話を聞くと、

糸の太さを、要求された太さに均等に紡ぐ
かつけ(糸を引いた時に剥がれた糸)をきちんを取り除く
糸の節(真綿の中にある糸玉)をきちんと取り除く

といった点に特に注意を払って作業しているそうです。

2007年09月04日

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